帰り道

帰り道/鏡音リン

Aメロ
長い帰り道、横で笑う君の声
斜陽がそっと世界を変えて
君の方の空を暗く変えたんだ
道は紅い

「明日も会えるかな」
なんで笑う、君の声
無邪気にはてなマークを飛ばして
からかうように僕を覗いて笑った
「そりゃあそうだろう」

Bメロ
と言って僕は歩く
長い道を眺む
俯く君に気づく
僕は分かっていた

サビ
いつもの帰り道
変わらない景色を飾って歌う
十年後の君を願って歌うわ
今は、あの辺もあの道も
心から愛せていないけれど

徒然帰り道
黙り込む君の心情を憂いて歌う
この変わらぬ道を描いて歌うわ
僕は、この道を明日も変わらず歩くけれど

Aメロ
今日の分かれ道
悲しげな虫の歌
バイバイなんて言葉を言わないで
このT字路の君の方へ誘って
くれないか?

Bメロ
なんて僕は言えず
一つの勇気もなく
流れに任せ手を振る
君に向かって笑う

サビ
明日への分かれ道
手を振れば、君が表情揺らして眺む
その暗がる空を眺めてしまうわ
今は、君のいない、この先を
心から恨んでしまうけれど

一人の帰り道
暗がりに、昨日の道を重ねて歌う
この変わらぬ道を恨んで歌うわ
だけど、この道を明日には変わらず歩けるから

Cメロ
分かっていたんだ
この物語もいつか終わりが来ることを
僕らは知っていた
それでも足掻いていたんだ
時の壁すらも壊せると信じた
この希望を僕は
見失っても

サビ
後悔は残せないな

大サビ
いつもの帰り道
逆戻り、君の姿を追いかけ走る
この変わらぬ道に守られ行くんだ
今は、誰よりも、この道を
心から愛せていないけれど
暗闇の先には
一人きり
君の感情を想って走る
そんな僕の心を重ねて叫ぶわ
君はこの道を明日は歩けやしないけれど

Aメロ
「明日は会えるかな」
なんて歌う、僕の声
一人で歩けばこの道だって
幾らかは好きになれた気もするんだ
そうだろう?