どうして


どうして/鏡音リン

どうして/鏡音リン


Aメロ

濡れたシーツに、かさばる余韻

触れた身体の奥が、そっと揺れていた

なんて、満たされてないな

湿る空気が、幼気な予感

目元の喉の筋をそっと撫でていた

だって、変わらないままで

Bメロ

部屋はいつもと、同じ暗闇

呼吸の音に、耳が呑まれて

時計の針が、心を混ぜる

夜更けに

思う

サビ

どうして

この手は僕が動かせていて

どうして

景色は僕らを囲むの

どうして

こんなこと考えているんだろ

どうして

Aメロ

部屋の窓辺に、浮かんだ月と

喋る君の言葉を、ずっと並べている

きっと、飽きたわけじゃない

外の空気に、危うげな予感

唐突な耳鳴りに、そっと目を閉じた

ずっと、声は出せぬまま

Bメロ

大丈夫? と、聞いてくる君

大丈夫だと、答えてみると

何もないまま、一人に戻る

君には

言えぬ

サビ

どうして

思い出は恥だらけになるの

どうして

不幸ばかりが見つかるの

どうして

他人の影ばかり口にできるの

どうして

Bメロ

くだらないことを考える僕

つまらないなと、言い切れる君

朝が迫れば、僕も忘れる

思いが

揺れる

サビ

どうして

世界の全てを信じられるの

どうして

朝日が昇ると分かるの

どうして

当然に心を委ねられるの

どうして

それでも

どうしても

守りたい思いが浮かんだから

どうしても

叶えたい希望があるから

どうしても

まだ見ぬ疑問に向かいたいから

どうしても

 

どうして