VOC@LOID M@STAR 43への感謝の思い

 

 先日、VOC@LOID M@STAR 43(以下、ボーマス)に参加しました。

 

 本当に大勢の方が来場しており、入り口前、サークル入場の時点から心臓がものすごいスピードで動いていました。

 

 ボーマスの存在はもちろん知っていました。しかし、東京開催である上、大勢の人が苦手な僕にとって、こういった(イベント事)自体が初参加でした。

 まさに、一人のボカロリスナーとしても「夢の舞台」であったわけです。

 

 三ヶ月前ごろ(ちょうど星と地点が完成した頃)、高校以来の友人であるアオワイファイくんに誘われた際、僕はあまりの出来事(ボーマスへの憧れの大きさ故)に二つ返事でOKをしてしまいました。

 しかし、それから何度も何度も何度も何度も、参加するなんて気楽に言わなければよかったと思いました。

 なぜなら、僕はまだまだ駆け出しで、よくよく考えればCDが売れるはずもないからです。

 恐れ多くも、僕の音楽を聴いてくださっている方はたくさんいてくれています。その上、応援や背中を押してくれるようなコメントもたくさんもらっています。

 しかし、そんな方々にも日常や実生活があり、みんながみんなボーマスに来れるわけではありません。

 ましてや、楽曲のテーマ、中身、歌詞には信じられないほど絶大な自信を持って発表しているわけですが、様々な部分でのクオリティ、技術力、その点では他の方々に遠く及んでいません。

 事実、同席した二人(アオワイファイくん。ゆきちくん)に比べ、僕の楽曲のクオリティは格段に落ちていると認めざるを得ません。

 

 そんな心配もよそに、設営が終わり、イベントが始まります。

 もちろん、実績もあり、経験値も違う同席した二人のCDはたくさん売れていきます。

 そして、遂に僕のCDも買っていただけました。

 一緒に皆で出した「リア友コンピ」も早々に完売し、僕はほっと胸を撫で下ろしていました。

 しかし、未だに買っていただけたことに対して、実感が湧いていませんでした。

 

 しかし、僕にとって衝撃的な出来事が起こります。開始1時間くらいだったでしょうか。一人の30代後半から40代くらいの男性の方が、サークル「ワイファイSPOT」を訪れてこう言ったのです。

「このCDだけ、一つください」

 彼が指差したそのCDは僕の「星と地点」でした。

 これまでも、何枚も買っていただいて、僕からしてみれば本当にたくさん売れて、感謝も感動も色々感じていたのに、その時バッと、涙が溢れてきました。

 おそらく、自分の感情に実感が湧いたのだと思います。

 まさかの涙腺崩壊にも、同席した二人は優しくしてくれて、、なんというか本当に素晴らしい友人を持ったのだなとも感銘を受けていました。

 

 僕には欠けていたものがあります。

 CDを買ってくださる人がいる、動画を視聴してくださる方がいる。こんなに幸せなことに対して、僕は慣れて鈍感になってゆきます。

 これまでも自分の最大限を発表してきたつもりです。しかし、皆さんの時間を借りて、ましてや今回に至っては、お金を頂いたうえで音楽を聴いていただいている。

 今回のイベントで、自分の自覚の無さを痛感することができました。

 

 最後になりましたが、ボーマス運営者様、挨拶させていただいた創作者様、サークルブースに来てくれた全ての参加者様、そして同じサークルの二人、僕のCDを買ってくれた全ての方々、

 

本当に本当にありがとうございました。

 

 あまり、こういうことを喋りすぎるのはダメだと分かっているのですが、この感動や、思いを絶対に忘れたくないと思い、綴らせていただきました。

 きっと、後でこれを読んだリンちゃんに腹抱えて笑われると思います。

 

 これからも、スタート地点に立った僕を、ちょっぴり応援してくれると嬉しいです。

 

こもちつき