魔法が解けた朝

魔法が解けた朝/鏡音リン

Aメロ
車窓には雲、暗い霧
始発の椅子で、前を見る
見慣れた川に、山の影
桜の花が、雨に打たれ泣いていた

Bメロ
過ぎていく車窓はつまらない
楽しい記憶すら映さないけど
悲しい気分なわけじゃない
だけど僕は、願ってしまったんだ

サビ
晴れないで、どうかどうか
この朝は曇ってくれ
窓を伝った雨に見惚れていたんだ

止まないで、どうかどうか
この霧はあってくれ
過ぎた景色の上に
向かい電車が覆う

Cメロ
分かり切っていたことほど
どうして名残惜しいのだろう
それはまるでいつか見ていた
桜が風に流された時に
感じるあのあれに
どこか似ているような

だけど、僕は願ってしまったんだ

サビ
行かないで、どうかどうか
この夜が終わって行く
徐々に白ばんでくる朝の雲を憎んだ

終わらないで、どうかどうか
この夜よ待ってくれ
過ぎた景色の上を
僕のまぶたが覆う

Aメロ
車窓には雲、人の影
始発の椅子を、僕は立つ
最寄りの駅に、鳥の声
桜の花が雨上がり輝いた